第29回 日本臨床脳神経外科学会
会長 黒岩 敏彦
(医療法人春秋会 城山病院 理事長)
第29回 日本臨床脳神経外科学会
会長 黒岩 敏彦
(医療法人春秋会 城山病院 理事長)
第29回日本臨床脳神経外科学会を2026年8月1日(土)、2日(日)に大阪国際会議場にて開催させていただくこととなりました。大変光栄に存じますとともに身の引き締まる思いであり、脳神経外科診療に関わるあらゆる方々からのご指導、ご協力をお願い申し上げます。
日本は、4年に及ぶコロナ禍を乗り越えて平時に戻り、本来の懸案である「少子高齢化」対策のために進められている、持続可能な医療介護提供体制である地域包括ケアシステム構築の最終章とされる2025年にいます。2024年のトリプル改定、物価高騰、そして働き方改革などの影響もあって多くの医療機関が悲鳴を上げています。病床数適正化支援事業への申請は当初予想の数倍に及ぶとされ、適正な病床数への駆け込み調整が行われています。今後はさらに少子高齢化が進行して超高齢社会が加速するために労働人口は減少し、疾患内容は変遷するとともに医療・介護サービスの需要は急増して社会保障費は増大するなど、多くのことに対処していかなければなりません。2040年に向けての第8次医療計画や新たな地域医療構想という医療提供体制の総合的な改革が始まります。
医療機関は持続可能な経営を模索しつつ、地域医療の担い手としての使命を果たす努力を続けなければなりません。しかし、今は病院の統合と淘汰の時代であると言っても過言ではなく、生き残りのためのかじ取りが求められます。これは一つの職種で達成できるものではなく、脳神経外科医療に関わるあらゆる職種が協力して切り開いていかなければなりません。そこで本学会のテーマは、「新たな地域医療構想におけるチーム脳神経外科の役割」とさせていただきました。それぞれの職種がそれぞれの職務を遂行するとともにチームとしての総合力を発揮し、経営基盤を盤石なものにして地域医療に貢献していかなければなりません。そのような状況の中で、本学会が厳しい航海の中での羅針盤のような役割を少しでも果たすことができればと思っております。多くの方々に参加していただき有意義な議論がなされ、実り多い学会となりますことを切に願っております。